【マスター合格者が語る】進路アドバイザー検定の勉強法
こんにちは!こくご部です。
定期テスト対策から大学受験の過去問解説まで、「知りたい」に応えるコンテンツを発信します。
はじめに
今回はいつもと趣向を変えて、進路アドバイザー検定にマスター合格を果たした筆者が(全体で85%以上の正答率を超えた場合、マスター合格に認定)、進路アドバイザー検定の勉強法などについて紹介します。
そもそも進路アドバイザーって何?と思われる方も少なくないと思うので、「進路アドバイザーとは何か?」から「合格するためにどうやって勉強していくか」まで解説していきたいと思います。
それでは早速行ってみましょう!
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進路アドバイザー検定とは
「進路アドバイザー検定」は大学新聞社が主催の民間資格です。
その趣旨は以下のとおりとなっています。
「高校生をはじめとする若者の進路に関してアドバイスをする立場の人が、身につけていてほしい進路に関する情報や知識を確認するための検定」
進路アドバイザー検定公式HPから引用
年に2回開催されるのが例となっており、受験資格は特に定められていません。
学校や塾、予備校等で高校生と関わることの多い人は受験を検討してみてはいかがでしょうか。
進路アドバイザー検定の出題内容
出題される内容は以下のとおりです。
①学校に関する基礎知識
②入試に関する基礎知識
③学費に関する基礎知識
④職業に関する基礎知識
⑤就職の現状に関する基礎知識
⑥進路指導・キャリア教育の基礎知識
※各100点の合計600点満点、4肢択一のマークシート方式
そして重要なことに、出題範囲については以下のように要綱に明記されています。
「問題の約8割は、『進路アドバイザーのための基礎知識○○(筆者注・○○は西暦が入ります)~進路アドバイザー検定 公式テキスト』より出題する」
「8割も公式テキストから出題されるんだったら余裕では?」と思われる方も少なくないかもしれません。
しかし、公式テキストからは非常に細かな数値やアンケート結果も出題されるため、機械的な暗記はもちろん、時事問題や社会問題の背景知識も押さえておく必要があります。
進路アドバイザー検定の合格基準
「検定」という名を冠しているように、もちろん合格基準が設定されています。
合格基準は次のとおりです。
① 総合得点が420/600以上(総合得点率70%以上)
② 上記「出題内容」の各区分の得点率が60%以上
間違えてはならないのが、①かつ②の場合のみ合格ということです。
どちらか一方のみ満たしていても合格とは認められませんので、ご注意ください。
レベル合格認定
上述の合格基準を満たした場合、得点率に応じて以下の2つに分類されます。
マスター合格認定(上位レベル)
⇒各区分が60点以上かつ総合得点が510/600以上(得点率85%以上)の場合
スタンダード合格認定
⇒各区分が60点以上で、総合得点が420/600~510/600(得点率70%~85%)の場合
「やるからにはマスターを目指したい!」という高い志を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、開示された検定結果から見てもマスター合格は容易ではなさそうです。
また、合格率もそこそこ高くなっていますが、これは「受検者のメイン層となっているのが教育関係者であり、相応の知識と試験対策のノウハウをそこそこ持っているから」というのが正しいところなのではないかと思っています。
合格率を見て油断し、生半可な準備で受験しても思ったより得点が伸びなかった、という状況も珍しくないと推測しています。
なお、資格試験では珍しく?進路アドバイザー検定は自宅受験が可能となっています。
しかし、ここには注意事項が。
合否の認定は行いますが、上記の合格レベル認定(スタンダードおよびマスター)は行いません。また、合格認定証および合格カードの発行も行いません。
進路アドバイザー検定要綱より抜粋
これを読んで「そりゃそうだよな~」と筆者は思ってしまいましたが、要綱をよく見ると「(2018年年度より変更)」と記載されていました。
昔は自宅受験でも合格認定証がもらえていたことに少し驚いてしまいました。
進路アドバイザー検定の勉強法(総論)
前置きが長くなりましたが、進路アドバイザー検定の勉強法について記していきたいと思います。
まずは実際に出題された問題を解いてみて、形式や傾向を確認しましょう。
上記リンクから公式HPの「検定にチャレンジ」に飛ぶことができます。
問題を確認いただけるとよく分かるかと思いますが、数問を除き、基本的には4択問題となっています。
また、上述のように公式テキストからの出題が約8割と要綱に明記されていますので、公式テキストの購入は必須です。
基本的な勉強法はテキストでインプット&過去問でアウトプットの繰り返しになります。
過去問は公式サイトから発注できます。
進路アドバイザー検定の勉強法ーインプット編
インプットには公式テキストを使っていきます。
進路アドバイザー検定の受検者は教育関係者が多いと思いますが、まずは大まかに教育をめぐる状況をつかんでいくことが重要です。
公式テキストの構成は「最近の時事問題」⇒「各区分の解説・データ等」となっており、どちらから進めても問題はありませんが、試験には「最近の時事問題」からも出題されています。
「これは関係ないでしょ」「現場の職員を舐めんな、分かるわ」と思っているようなことも、自身の感覚とアンケート結果には乖離があることも予想されます。しっかり確認しておきましょう。
大まかにテキストの全容をつかむことができたら、次は数値やランキングなど、比較的細やかな部分に目を配っていきます。
回によるのかもしれませんが、進路アドバイザー検定は過去問と同様の(または同じ傾向の)問題が出題されることが比較的多い検定です。
そのため、大まかにテキストを一度通読したら、「どの分野が出題されたのか」「どのような問われ方をするのか」を把握するために、一度過去問にチャレンジしてみると良いでしょう。
このように、「傾向を把握した後で詳細な知識を詰めていく」という流れが王道と思われます。
詳細を詰めていく際は、テキストに緑ペンを塗るなどして、赤シートで消して確認できるような状態にしていくとよいでしょう。
アンケート結果やそれに関わる数値、ランキング(「一番○○なものはどれか」など)が問われることが多いため、傾向を把握して、あとはひたすら暗記!という流れになります。
(少し悲しい事実ですが、進路アドバイザー検定は「単純暗記」ができる人がどうしても強い構成になっているので、暗記が苦手な人は長期スパンで繰り返し見る機会をつくりましょう。)
進路アドバイザー検定の勉強法ーアウトプット編
アウトプットには主に過去問を使っていきます。
マーク式の選択問題であるため、過去問を解く際には「必ず不正解の選択肢がなぜ不正解なのかを明らかにした上で解答していくこと」を意識したいです。(数値問題などは除く)
試験時間は90分ですが、早い人は30分で終わるくらいなので、本番においても上記の解き方は必ず行うべきだと考えています。これを行うことで、感覚ではなく根拠をもって不正解の選択肢を削ることができ、正答率が上がります。
余裕があれば周辺知識もあわせて書き出すことなども有効です。
まとめ
試験勉強をしていると盲目的に「試験に合格すること」が目標になってしまいます。
そんな時は「進路アドバイザー検定」を受検しようと思ったきっかけを思い出して見ましょう。
おそらく「自身の担当する生徒のために」「より良い進路指導のために」といった思いから生まれたのではないでしょうか。
先に「単純暗記から逃れられない」と述べましたが、試験対策で疲れたときには「受検しようと思ったきっかけ」を思い出してみると良いかもしれません。
これをご覧になった皆さまがより良い進路指導を行うことができ、ひいてはその指導を受けた生徒が社会で活躍し、より良い社会になっていくことを祈って筆を置きたいと思います。
今回はここまで🐸
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