【解答例・解説】山口大学2020 国語 大問3(漢文)

【解答例・解説】山口大学2020 国語 大問3(漢文)

こんにちは!こくご部です。

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はじめに

今回は山口大学2020 国語 大問3(漢文)の解答例及び解説を掲載します。

「おもしろプロジェクト」で有名な山口大学。憧れをもつ受験生も少なくありません🔥

志望している人は早期の対策をおすすめします🐸

なお、著作権の関係から、 当ブログ作成の解答例・解説のみを掲載し、設問は掲載していませんのでご了承ください。


それでは行ってみましょう🔥

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所感・対策・方針

所感・対策・方針

山口大学の漢文の中では、比較的長い文章が出題された年であった。しかし、難易度の高い句法が用いられているわけではないため、脚注を参考にしつつ文意を把握することができれば、高得点を望むことができる問題である。

過去問演習に取り組んでいて、漢文の点数が安定しない受験生は、まずは「使役」や「受身」といった基本的な句形が身についているか確認することから始めたい。試験本番で漢文に使う時間をできるだけ短くして、現代文(評論)・古文に使える時間を増やすことが合格への近道といえる。



問1 読み問題

問1

いずれも基本的な問題。全問正解できるようにしておきたい。

①しかず ②しからず

①について
Aの「若」という字は文頭で使われ、仮定を示す「もし」以外にも、二人称である「なんぢ(なんじ)」、比況を示す「ごとし」も押さえておきたい。

なお、この「若」という字は2023年度入試でも出題されており、基本的な句形が出題されていることが分かる。

②について
高校入学時点で耳にすることが多いとは思われるが、「未然(=いまだしからず・まだそうなっていない)形」、「已然(=すでにしかり・すでにそうなっている)形」という知識もあわせて持っておきたい。


問2 指示語問題

問2

指示語の基本は「直前の名詞を指している」ということ。一度「これが正解かな」と思うものを見つけたら、代入して検算(当てはめてみて文意が通るか確認)すること。

ここで指示されているのは話題に上っている「組」である。


問三 現代語訳問題

問3

句形と漢字の意味に注意して、逐語訳を行うのが基本。意訳は最終手段である。

強いて言えば「所以」(=ゆゑん・理由)、「欲」(=ほっす・~しようとする)が見えるが、特殊な句形が用いられているわけではないため、返り点と脚注を参考に状況を整理していこう。

なお、「之を傷つくる者曰はく」とあるため、傍線部は公息忌を中傷する内容、つまりマイナスの表現が来ることも確認しておきたい。

 

公息忌が(よろいを作る際に)組ひもを使おうとする理由は、自分の家が組みひもをたくさん作っているからである。


問4 返り点問題

問4

省略。

難易度の高くない問題であるが、設問で求められているのは返り点をつけることであるため、不要なもの(送り仮名など)は付けないようにしたい。


問5 読解問題

問5

本文における争点となっている「組ひもを使うかどうか」の基準について説明する問題。

問三で見たように、当初は組ひもを採用した「邾君」であったが、「公息忌」を中傷する者の言葉を受けてそれを撤回することとなった。

それに対して筆者が「此れ邾君の尤せらるる所~」と批判していることが解答の根拠になる。なお、解答を作成する際には本文の内容を抽象化する必要があったため、この一問で差がついたのではないかと思われる。

 

得をする者の有無ではなく、そのもの自体が良いかどうかを基準とすべき。


今回はここまで🐸

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