【解答例・解説】京都教育大学2024学校推薦型選抜(幼児教育専攻)小論文

【解答例・解説】京都教育大学2024学校推薦型選抜(幼児教育専攻)小論文

こんにちは!こくご部です。

定期テスト対策から大学受験の過去問解説まで、「知りたい」に応えるコンテンツを発信します。


はじめに

今回は京都教育大学2024学校推薦型選抜(幼児教育専攻)小論文の解答例及び解説を掲載します。

関西ではお馴染み・教員養成課程に根強い人気のある京都教育大学。憧れをもつ受験生も少なくありません🔥

志望している人は早期の対策をおすすめします🐸

なお、著作権の関係から、 当ブログ作成の解答例・解説のみを掲載し、設問は掲載していませんのでご了承ください。


それでは行ってみましょう🔥


京都教育大学 幼児教育専攻の小論文の対策について

試験区分は「小論文」となっていますが、傾向的には課題文を読み、課題文中に引かれた傍線部についての読解問題が含まれることが多いようです。

そのため、「○○とはどのようなものか」などといった、いわゆる「テーマ型」の小論文の対策を優先的に行うというよりも、まずは現代文の対策を行い、読解力や記述力を身に付けていくのが望ましいと思われます。

基本的な対策の流れとしては以下の通りです。

① 現代文の参考書・問題集を用いて読解力・記述力向上
② 小論文のネタ本(特に幼児教育に関すること)でインプット
③ 過去問演習(自分で作成した答案は必ず誰かに見てもらうこと!

※これと並行して面接(集団討論)の対策も行う。


問1 読解問題

問1

(ひとことメモ)
この問題は対比の構造を用いて説明することが基本。本文を読んでいる最中にこの対比構造を見抜けなかった場合は、(試験までの残り時間によりますが)過去問演習よりも現代文の読解の対策を優先した方が良いかもしれません。
【対比の基本フレーム:Aが○○であるのに対し、Bは××である。】

以下は解答例です。143字で作成しています。

「聞く」が単に話が耳に入ってくることを指すのに対し、「聴く」は、聞き手が持つ先入観や価値観・基準などへの固執を捨て、音声だけでなく、話者の表情や身体表現を丸ごと受け止めることにより、話者の話に注意して耳を傾けるという受容的・共感的な行為であり、話者の心をも受け止めようとするものである。


問2 読解問題

問2

(ひとことメモ)
要求された字数が多くても、まずは「問いに対する直接的な答え」から考える!

この問題はかなり難しいように思われました。この問題の制限文字数は250字となっていますが、「直接的な答え」である「難しさ」は、解答例の冒頭一文目にあたります。この部分のみについて触れるのに終始してしまうと、要求された文字数に全く満たないため、「別の観点」が必要であると想像できるかがポイントであると思われます。
今回であれば、本文全体の趣旨として「聞く」ではなく「聴く」が重要である、ということが挙げられていましたが、本文中には「聴く」のと同様に「話す」ことも大事であるという記述が見えました。そのため、「どちらも大事ではあるけれども、どちらかに偏り過ぎることなく、バランスを保つことが対背うで、それが難しいのだ」という点について触れるのが望ましいのではないかと考えます。
しかし、受験生が試験時間中にここまで解答を作成できるものだろうか?とも思ってしまいました。

 

以下は解答例です。文字数は248字で作成しています。

 

一般的に人は誰しも先入観や価値観・基準などをもつため、保育者が自分の枠組みや思い込みから離れて子どもの話したいことをそのまま受け取ること自体に本来的な難しさがある。また、保育者には子どもに対してその場に応じた適切なことばかけが求められているとはいえ、子どもに対してあまりに一方向的に、支配的に言葉を浴びせかけてしまうと、子どもが本来持っている能動性や主体的な声を犠牲にしてしまう危険性もあるため、保育者自身が話すだけでなくバランスよく子どもの声を「聴く」ことも求められていることにも難しさがある。


問3 読解問題

問3

(ひとことメモ)
この問題を解答するに当たり、重要であるのが傍線部中の「もう一つの」という部分です。「聴く」という行為は保育者のもう一つの大事な働きかけである、という論旨なので、「もう一つ」が何を指しているかを明記することが必要になります。要求されている300字という文字数を見ても、「わかりやすく説明する」ためには必要不可欠だと思われます。

 

以下は解答例です。文字数は255字で作成しています。

「聴く」ということは、聞き手が持つ先入観や価値観・基準などへの固執を捨て、話者の話に注意して耳を傾けるという受容的・共感的な行為であるため、一見すると保育者が受動的で主体的に行動していないように見えるが、そのような保育者の「聴く」という行為によって子どもはじぶんが受け入れられているという所在感を抱き、子ども自身の主体性も育まれていく。そのため、「聴く」という行為は、保育者が「話す」という保育者による能動的な働きかけと同様に、子どもの様々な成長を促す能動的な働きかけであると考えられるという意味と捉えられる。


今回はここまで🐸

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