【解答解説】大阪大学2021 薬学部(小論文)

【解答解説】大阪大学2021 薬学部(小論文)

こんにちは!こくご部です。

定期テスト対策から大学受験の過去問解説まで、「知りたい」に応えるコンテンツを発信します。


はじめに

今回は大阪大学2021 薬学部(小論文)について、解答例及び解説を掲載します。

なお、著作権の関係から、 当ブログ作成の解答解説のみを掲載し
本文及び設問は掲載していませんのでご了承ください。


本文及び設問は過去問題集などを購入して参照していただき、
あくまで他の解答例を見てみたい、という場合に活用していただければ幸いです


それでは行ってみましょう🔥

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大阪大学薬学部(小論文)の対策・解答方針

2021年度入試から、大阪大学薬学部の前期試験では小論文が出題されています 。

2022年度は2/25(金)に英数理、2/26(土)に小論文及び面接が行われます。

なお、二次試験(前期)配点は以下の通りです。

二次試験(前期)の配点

英語:150点

数学:250点(数Ⅲあり)

理科:物化生から2科目で250点

小論文:50点

面接:点数化されない

これを見ると「なーんだ、50点じゃん」と思う人もいるかもしれませんが、
入試において1点は非常に重いものです。
ましてや難関大の受験になると言うまでもありません。

理系科目が重要なのは間違いありませんが、小論文は一朝一夕の対策では闘えません。
普段から論構成や言葉など、「文章で他人に自分の意見を伝えるために何が必要か」
考えて学校の国語の授業に臨んでほしいと思います。

このあとは問題傾向と解答例等について見ていきます。


1-1 読み取り問題

解答作成のポイント

いわゆる「国語」的な問題。本文から該当箇所の根拠を見つけ出し、解答する。

設問に「本文をもとに」とあるため、ここでは自分の意見を交える必要はない。

解答例

・流行の中に身を置くことは安心感があり、無難な生き方だと感じられるから。(35字)

・流行を追うことは自らの中に何かを知りたいという好奇心が希薄であるから。(35字)


1-2 論述問題

解答作成のポイント

問1と異なり、本文を読んだ上で「理由として考えられること」を考察し、解答する必要がある。

解答例

自分に自信が十分にある人は、多くの人の関心が集まり、研究者の多い分野においても結果を出すことができると考えるから。(57字)


1-3 論述問題

解答作成のポイント

いきなり解答用紙に解答を書かず、必ず大まかな構成を考えてから解答する。

「著者の意見との類似点、および相違点を明確にして」との指示があるため、以下の作業を行う。

⇒まず自分の意見を書き出す

⇒自分の意見と著者の意見との類似点・相違点を書き出す

⇒(必要に応じて)まとめと全体の構成を検討する

解答の骨組み

・(類似点・自分の意見)〇〇という著者の意見と同様に、私は独創的な研究は〇〇なものであると考える。

・(相違点)しかし、独創的な研究を〇〇なものであると捉えている点において私の意見とは異なる。

・(上記の2点に応じたまとめ)

解答例

「独自の考えで始めることであり、一般的には流行に乗ることではない」と著者が述べているように、私は独創的な研究は自らの興味・関心や好奇心から成るものと考える。しかし、著者は独創的な研究について「ナンバーワンになることを求めず、オンリーワンになることを考えることが最も近道である」とも述べているが、これは「独創的であること」自体が目的化しているとも考えられる。研究者が少ない分野であれば相対的に「独創的」な状態になることはできるかもしれないが、それは興味・関心や好奇心から成ったものとはいえないと考える。


2-1 論述問題

解答のポイント

・実際に朝刊に掲載された社説からの問題。新型コロナウイルス関係に限らず、今後も時事問題にかかわる内容が出題される可能性がある

・問1ー2のように、本文を読んだ上で「理由として考えられること」を考察(下線部が文章の冒頭部にあるが、本文から根拠を探し出すのではなく「考察」することが求められる。)し、解答する。

解答例

通常であれば有効性や安全性が担保できていなければ使用は認められないが、生命を脅かすほどの危険性のある新型コロナウイルスが国内において爆発的に感染拡大していること、レムデシビルは米国で既に使用が許可されていることから、緊急的に日本においても使用が許可されたと考えられる。(134字)


2-2 論述問題

解答のポイント

「なぜ効果を見極めるのが難しいのか」「どのような臨床研究を実施すべきか」という設問の指示にそれぞれ答えるような解答を作成する。本番だと受験生は焦って見落としがちだが、「何が問われているのか」は必ず押さえておくこと。

解答例

アビガンを使用せずに回復している例もあることから、アビガンを投与した結果として患者が回復したのか、または自然治癒などの他の要素によって回復したのかを見定めることが難しい。そのため、アビガンの治療効果を検証するためにはアビガンを投与する患者と、新型コロナの治療薬として効果が期待できないビタミン剤などを投与する患者の二つのグループに分ける対照実験的な臨床研究を行う必要がある。(187字)


今回はここまで🐸

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