【解答解説】共通テスト2022(現代文①評論)

【解答解説】共通テスト2022(現代文①評論)

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はじめに

今回は共通テスト2022(現代文①評論)と題打って、現代文(評論)の解答例及び解説を掲載します。

共通テストを受験された方、お疲れ様でした。

大手予備校の分析によると例年通り~やや難化となっていますが、形式に驚くことなく対応できたでしょうか。

一朝一夕の付け焼刃では歯が立たないことがお分かりいただけるかと思います。

来年以降の共通テストを受験される予定の方も、早期の対策をおすすめします。


それでは行ってみましょう🔥

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問1 漢字選択問題

問1(ⅰ)

ア:2(過剰ー剰余金)

イ:3(傷ついたー感傷的)

エ:4(遂げるー完遂)

問1(ⅱ)

★新形式で面食らった受験生もいるかもしれないが、落ち着いてカタカナ部分に漢字を当てる。
完成した熟語の意味と傍線部の意味が異なるものを選択する。

ウ:2(襲いー世襲)
⇒世襲:身分・財産・職業などを、嫡系の子孫が代々受け継いでいくこと。

オ:3(与えるー関与)
⇒関与:ある物事に関係すること。

(出典:デジタル大辞泉(小学館))


問2 内容説明問題

解答の方針

★問いに「筆者はよだかの思考の展開をどのように捉えているか」とある点に注目。
筆者の視点と異なる選択肢は誤り。

問2:1

1 正答。(7段落1行目~)

2 「境遇を悲観し」が不適。本文の内容とズレている。

3 「弱肉強食の関係を嫌悪し」が不適。本文の内容とズレている。

4 「他者を犠牲にして~疑わしいものとなり」が不適。本文の内容とズレている。

5 「鷹におびやかされながら~という矛盾」「再生」が不適。前者は本文の内容とズレており、後者は本文に根拠がない。


問3 内容説明問題

解答の方針

★傍線部に指示語が含まれている場合、まずは指示語の内容を押さえる
⇒本問では「それ」とあるため、何を指しているかを押さえる

〈8段落〉
「食物連鎖の議論にみえる」⇒「表面的

〈9段落〉
「食物連鎖からの解放~だけではない」
⇒「心が傷ついたよだかが~羽虫を食べるという行為を無意識のうちになしていることに気づき」

問3:2

1 「動物の弱肉強食の~自己の無力さに落胆」が不適。本文の内容とズレている。

2 正答。「生きることに疑念を抱いていた自分が」「意図せずに他人の生命を奪って生きている」など、8段落・9段落の内容に合致。

3 「依存していた」「自己を変えようと覚悟する」が不適。前者は本文の内容とズレており、後者は本文に根拠がなく、内容も趣旨とズレている。

4 「自己の罪深さ動揺する」が不適。本文に根拠がなく、内容もズレている。

5 「気づき、自己の身勝手さに絶望する」が不適。因果関係も不明。


問4 内容一致問題

解答の方針

★問いの内容を押さえる。

「どういう点で似ているのか」
⇒それぞれの「見方」の特徴を押さえ、類似点を見出す。

〈一つ目〉
「食べて」などいない。食べ物はすべて生きもの。人間は生命の循環の通過点に過ぎない

〈二つ目〉
循環のプロセス。ずっと食べ物。生きものの死によってつぎの生きものに生を与えるバトンリレー。
人間を通過しているにすぎない。

問4:2

1 「微生物の活動と~再生産を捉えている点」が不適。本文の内容とズレている。

2 正答。「別の生きものへの命の受け渡しとして食べる行為を捉えている」はドンピシャ解答できるレベルの選択肢。

3 「食べられる側の視点~重要性を捉えている」が不適。本文に根拠がない。

4 「地球環境の保護という観点から」が不適。本文に根拠がない。

5 「多様な微生物の働きから」が不適。本文の内容とズレている。


問5 表現問題

解答の方針

★選択肢中にある形容詞などは「そう言えるだけの根拠があるか」注意が必要主観が混じりやすいため、吟味の際は慎重に。
⇒選択肢中の例:「多様」「軽妙」「誇張」「複雑」「鮮明」など。

問5:4

1 「心情を印象的に表現することで」「感情移入を促すように」が不適。前者は本文に記述がなく、後者は読み取ることができない。

2 「消化酵素と微生物とが共同して」「厳密に」がグレー。▲をつけて次の選択肢と比較する。
⇒前者は消化器官の働きに言及されていない点、後者は省略している部分はないのかという点において疑問が残る。

3 「食べることの特殊な仕組み」がグレー。▲をつけて次の選択肢と比較する。
⇒「特殊」というからには「普通」とされるものがないといけないが、何をもって「普通」とするのか判断がつかない。

4 「比喩を多用して」「軽妙に」がグレー。▲をつけて次の選択肢と比較する。
⇒「チューブ」「微生物の集合住宅」「わずかな分身」「酸の海」などの表現があることから、「多用」としても問題はないと判断できる。後者の「軽妙に」は先述の比喩によって分かりやすく、かつ取っつきやすい文章となっていると言えるため、こちらも問題ないと判断できる。よって正答。

5 「誇張して」が不適。誇張とは(某芸人のように)実際の状態よりも大げさに表現することであるが、そうなってはいない。


問6 ノート・メモ問題

解答の方針

(ⅰ)〈2〉は「食べる」ことについての捉え方の違いについてまとめているものである。
⇒文章Ⅰ(と文章Ⅱのそれぞれ)の要旨をまとめている選択肢を選ぶ。

(ⅱ)〈3〉まとめとして、文章Ⅰ、Ⅱの両者の内容に触れた上で矛盾していないものを選ぶ。一方の文章の内容のみ触れている選択肢は「まとめ」としてふさわしいと言えない。

問6(ⅰ):2

1 「弱者の生命の尊さを意識させる」が不適。本文に根拠なし。

2 正答。文章Ⅰの7段落付近の内容。

3 「意図的に」が不適。本文の内容とズレている。7段落の「無意識に口にした~」を押さえたい。

4 「食物連鎖からの~解法する契機となる」が不適。本文の内容とズレている。9段落に「食物連鎖からの解放~だけではない」との記述がある。

問6(ⅱ):3

1 「自他の生を昇華させる~欠かせない要素である」が不適。本文に根拠がなく、趣旨とズレている。

2 「生命が本質的には~指摘に通じる」「地球全体の生命活動~必要がある」が不適。前者は本文の内容とズレており、後者は本文に根拠がなく、ズレている。

3 正答。文章Ⅰと文章Ⅱの双方の内容に触れており、内容も本文と矛盾していない。

4 「解消されるものである」が不適。本文の内容とズレている。



今回はここまで🐸

次回は【解答解説】共通テスト2022(現代文②小説)ということで、小説編です。

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