【解答解説】センター試験2019(古典②漢文)

【解答解説】センター試験2019(古典②漢文)

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はじめに

今回はセンター試験2019(古典②漢文)と題打って、漢文の解答例及び解説を掲載します。

共通テストの対策としてセンター試験の問題を解いている人も少なくないのではないでしょうか。

現在のところ、現行の共通テストとセンター試験は一定の連続性が認められます

センター試験だけ、共通テストだけ安定して得点できるという人はなかなかいないのではないでしょうか。


それでは行ってみましょう🔥

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問1 漢字の読み問題

問1ーア:5

「対」の字を含む熟語を頭に思い浮かべる。

「対応」「対決」「絶対」「対等」など。

「対応」から「応(こた)える」「対(こた)える」を導き出すことができるかどうかで決まる問題。

問1ーイ:4

「すなわち」と読む漢字は「乃」のほかに「即」「則」「便」「輒」などがある。それぞれの大まかな意味を押さえておくのと同時に、設問として出題された場合は文脈判断を必ず行うことも覚えておきたい。

★それぞれの大まかな意味
乃:①そこで(順接)②かえって(逆接)など
即:①すぐに②つまり③~すれば(条件) 
則:①~すれば(条件)②そこで など
便:①すぐに②つまり など
輒:その都度 など


問2 状況説明問題

問2:2

1 「杜甫は若いにもかかわらず」が不適。本文に根拠がない。ここでは「若(ごと)き」を「わかき(し)」として読むと本文に根拠があると考えてしまうが、「わかき(し)」と読むと文意が不明になる。

3 「若い杜甫は仕事が忙しく」「尽くせていない」が不適。前者は本文に根拠がなく、後者は本文の内容とズレている。

4 「孝行を尽くしていない」が不適。本文とズレ。

5 「杜甫は正義感が強いので」「困窮した叔母」がそれぞれ不適。前者は本文に根拠がなく、後者は本文とズレている。


問3 理由説明問題

問3:5

★設問に「とんでもないことです」「恐れ多い」という訳と説明があるので、それを見落とさない。

1 「自負は持っていたが」「より謙虚でありたい」がそれぞれ不適。前者は本文の内容とズレており、後者は本文に根拠がない。そもそも「恐れ多い」はずでは?

2 「他者にやさしく~意識している」が不適。本文に根拠がない。

3 「杜甫は生前の~できないから」が不適。本文に根拠がない。また、3にあるように「でしか」など限定する言葉や「強い言葉」が選択肢中にあれば注目したい。

4 「叔父だけでなく叔母も」が不適。本文に根拠がない。


問4 書き下し文問題

問4:3

書き下し問題はまず句法のポイントを探して検討⇒文脈判断の流れを徹底!

本問では句法のポイントになりそうなものがないため、選択肢の[解釈]と文脈が矛盾しないか、自然なものであるかどうかを中心に検討する。

本文に「遂に子の地を易へ以て我を安んず」「而して姑の子卒す」などがあることから、杜甫の寝る場所を変えてくれたことが分かる。
これらのことを踏まえると、1「柱を処分」2「(柱から)向かってゆく」4「(柱を)立てる」5「(柱を)移す」が文脈と合致しないことが分かる。よって、正答は3。


問5 解釈問題

問5:5

1 「女巫のお祓いを受けたことで」が不適。本文に根拠がない。

2 「重病となった」が不適。本文の内容とズレている。なお、「卒す」は「命を落とす」という意味である。

3 「気持ちが落ち着いたので」「叔母の子の病気も治った」がそれぞれ不適。どちらも本文の内容とズレている。

4 「優しく看病してくれた」「回復した」がそれぞれ不適。3番と同様に、どちらも本文の内容とズレている。


問6 解釈問題

問6:2

★問い自体は傍線部の説明として正しいものを選択するものであるが、本文と矛盾していないかどうかを検討することで選択肢を削ることができる。

1 「一族の跡継ぎを重んじる~反発していた」が不適。本文に根拠がない。

3 「いつも甥の杜甫~愛したので」が不適。本文に根拠がない。

4 「愛する実子を~黙っていたので」が不適。本文の内容とズレている。

5 「暴徒をも恐れぬ気概を持っていたので」が不適。本文に根拠がない。


問7 解釈問題

問6:3

「情至れば文無し」をどのように解釈するかがカギになる。
「至れ(已然形)」+「ば」は①原因・理由、②偶然、③必然・恒時 から文脈に応じた訳を当てる。
ここでは①の原因・理由。

「感情が(ある一程度まで)至っているので、文章(韻文)は(いら)ない」
⇒言葉(見た目)より心(内実)

1 「慎み深かった」「人知れず善行を積んでいた」がそれぞれ不適。どちらも本文に根拠がない。

2 「毅然としていた」「取り乱しがちな~ふさわしいと思った」がそれぞれ不適。どちらも本文に根拠がない。

4 「後悔の念」「巧みな韻文に整えられなかった」がそれぞれ不適。前者は本文に根拠がなく、後者は本文の内容とズレている。

5 「たくさんの善行をのこした」「美点を書きつらねて~できるだけ短くした」がそれぞれ不適。どちらも本文に根拠がない。

 


今回はここまで🐸

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